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空想デイズ

期間限定(?)幻水ティアクライスのプレイメモ&呟きブログ。 女性向けの腐った視点が含まれますのでご注意下さい。 ロベルト贔屓。

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寒中見舞い/主ロベ

新年のご挨拶が遅くなってしまいました.
本格的に寒さも厳しくなってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
出足からこんなにのんびりな当サイトですが、本年もよろしくお願い致します。

小ネタ的な短いものですが、寒中お見舞いとして主ロベをご用意してみました。
少しでも温もりをご提供できれば幸いです。

ぶっちゃけ、甘すぎて恥ずかしいのでコメントは控えめにします(笑)
うちの団長いつからこんな強気になったんだろ・・・。

「この寒い中、なんでよりによっておまえと二人で野宿なんて……」
肩にかけた毛布を引き上げながら、ロベルトがぼそりと呟いた。
焚き火を挟んだ向かい側で、カナイが僅かに眉を潜めて顔を上げる。
「なんだよ。じゃあ、誰とならよかったんだよ」
「そっ……そういう意味じゃないだろ、そういう意味じゃ!」
「いいや、確かにそういう意味だった! よりによっておまえと二人で、って言った!」
「言葉のアヤだ! 寒い中で野宿ってとこが問題なんであって別におまえのことがどうとかじゃなく!」
「オレは、ロベルトと二人で良かったって思ったのにさ」
カナイは張り上げていた声の調子をふいに落として、拗ねたように呟いた。
「っ……」
ロベルトは言葉を飲み込んで俯いた。やられた。全部、わざとだ。
最近、そんなふうに、人の感情をゆさぶる技を覚えた。狡い。調子に乗りやがって、オレの方が年上なのに、とロベルトは心の中で吐き捨てる。
「ロベルト」
柔らかい声で、カナイが呼んだ。睨みつけるようにロベルトは顔を上げる。
ちらちらと炎が揺れる、その向こうでカナイは満面に笑みを浮かべて、小さく手招きした。
「……なんだよ」
「こっち、隣!」
「何でだよ」
「来ねえならいいよ、オレがそっち行くから」
「べ、別に来なくていい!」
ロベルトの言葉に耳は貸さず、カナイは素早く立ち上がると炎を回り込んでロベルトの隣に座り込んだ。
「なんなんだよ、おまえは」
「えー、いいだろ、この方が。ほら、そっちの毛布!」
「毛布?」
カナイはロベルトの身体を覆っていた毛布を引き剥がすと、大きく広げて自らの毛布と重ね合わせ、ふたりまとめてくるむように掛けなおした。
「な、こっちの方があったかいだろ?」
ぴたりと寄せられた身体からカナイの体温が伝わって、居心地悪くロベルトは顔を背けた。
「……別に」
「そうかあ? おっかしいなあ、じゃあもっとくっついて……」
「うわっ、いい、わかった! わかったからやめろ!」
腰に巻き付くように両腕を回したまま、くすくすとカナイが笑う。ロベルトは仕方なさそうな溜息をついて、素直にその温もりに身を寄り添わせた。
「……カナイ」
視線はそらせたまま、まだどこか憮然とした声が名前を呼ぶ。
「ん?」
「前言を、撤回してやる」
「へえ?」
「……野宿も、そう悪くないかもな」
おまえと二人なら。
消え入りそうな声で呟かれた言葉を聞き、カナイはいっそう強く、腕の中の身体を抱きしめた。

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和泉
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女性
自己紹介:
幻水シリーズ大好き。
普段は主に乙女ゲーをプレイしています。
お休みの日はイベント行ったりライブ行ったり舞台観たりのオタクライフ。
twitter:@idumi21
連絡先:idumi_sk@hotmail.co.jp

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